Guitar☆Man #001<前編>
過日、リハーサルのようすをレポートしただけで大変な反響があった「Guitar☆Man」。大きな期待が注がれる中、その第1回目が開催された。2回の公演は双方とも多数の立ち見が出るほどの満員で大成功を収めた。
最高の音楽素材、確かな演奏テクニック、いかに多くの人がこうした王道ロックの復活を待ち望んでいるか…と理解して差支えないだろう。
当日展示されたチャリティのサイン入りギター。広規さんのサイン、全部で7画。目立つ~!
このギターはGuitar☆Manによる楽器支援プロジェクト第1弾として、三陸新報(宮城県・気仙沼市)の募集により抽選で選ばれた、気仙沼市にお住まいの高校に後日寄贈された。
ただ今リハーサル中!
デザートもおしゃれにキメてみた。
さて、ショウは冒頭、短いアニメーションが上映され…
これからの演奏に大きな期待を抱く観客の中を優雅に歩む音楽の女神…。
抱えるギターは演奏のの熱狂を示唆する聖火のようにも見えた。(アタシもよー書くわ!)
…とは書いたが、この女性の役回りは「Guitar Angel」というのだそうだ。
…ショウがスタートした!
タイトルに「#001」とあるようにこのイベントはシリーズで開催される。その記念すべき第1回目の出演者は…
ステージ上手に陣を張るボーカル・チーム、左からMICKEY-T、StuartO、浦田健志
そして、このプロジェクトの中心的存在の伊藤広規。
1曲目はディープ・パープルの「Burn」。
永遠に弾きつがれて欲しい、非の打ちどころのない4小節のギター・リフ。
ギター・リフこそロックなのよ!
そして、ギター・マンたちはこうしたカッコいいフレーズを弾ける楽器を選んだことを至高の喜びにしているのだ。
最高のギター・マンたち。ふたりだからギター・メンだ。
難波さんもお茶の子さいさいにジョン・ロードのパートを再現!
「バ~~~ン!」 ボーカル陣の絶唱も聴きどころ!
昨年の9月にロンドンで本物のグレン・ヒューズが歌うのを目の前で見てきたけど、本家に負けないド迫力だ!
やはり、いい演奏はリズム隊がしっかりしている。この2人がいれば百人力だ。
広規さんはシャツだってMarshallだ!
イアン・ペイスも楽々こなす渡嘉敷さん!
続いてもディープ・パープルで「Smoke on the Water」。
♪ジャッジャッジャ~、ジャッジャッジャジャ~か…。ああ、このフレーズを人生でこれまで何千回聴いたことだろう。しかし、今日はどこか飛び切り新鮮に聴こえる。この2人が弾いてくれているから当然か…。ものスゴイ拍手だ!きっとお客さんも皆そういう感覚があったんじゃないかな?
トリッキーでスリリング、そしてロック・テイストあふれる北島さんのプレイはいつの時代も人気の的だ!
このイベントはMarshallがサポートしている。「ギターの魅力を見直そう」的なイベントの趣旨に賛同したからだ。したがってステージにはマーシャル・アンプがお目見えする。
北島さんのマーシャルはVintageModern2466と1960A。残念ながらVintageModernはすでに製造中止になってしまったが、KT66を使用したマイルドなディストーションと中域の張り出た図太いトーンで根強いファンを持っている。
足元のようす。
味わい深い音色と完成されたメロディ、まったく危なげないソロで聴く者をウットリとさせてくれる土方さんのプレイ。
土方さんはJVM410Hと1960A。プリアンプ搭載のマルチ・エフェクターをつないでJVMのパワー・アンプだけを使用していた。JVMにはPOWER AMP INSERTという機能がついており、パワー・アンプだけを気軽に使えるように設計されている。
でもね、土方さんも普段はVintageModernを愛用しているのよ。
グルーヴの鬼神、広規さん。どんな曲を演奏しても破格のノリをクリエイトする日本のベース界の屋台骨だ。加えて大のマーシャル・ファンというのもうれしい限り。達郎さんとの仕事もすべて1992 SUPER BASSでこなしてしまう。
今回使用のマーシャルは新しくゲットした1994年製の限定版1992 SUPER BASS。Bキャビネットが縦長の通称「ヘンドリックス・スタック」のベース版。「Barney」というアダ名もある。
そして昨年6月、とうとうイギリスのマーシャル社まで行ってしまった!マーシャルの本社の入口ホールで社長のジョナサン・エラリー(Jonathan Ellery)とチャリティ・バンダナを持って記念撮影。そういえばこの時、「そうだ!」とジョンが思い出して、わざわざ自分の部屋にこのバンダナを取りに行ってくれたのよ!
今回、ベースとマーシャルの間につながれたEDENのDIペダル、WTDI。EQやコンプレッサー、エンハンス機能が詰まっている。
実はこのペダル、そのマーシャルに行った時のお土産。向かって右のEDEN担当のルーク・グリーン(Luke Green)がプレゼントしてくれた。工場の近くの古い古いパブ、YE OLDE SWANの前でパチリ。
ここでもジョン・ロード役を完璧に立ち回る難波さん。
ナント渡嘉敷さん、今回が人生「初パープル」だそうだ。とてもそんな風には見えないスティックさばきだったよね~!
ここでガラリと趣を変えて、日本の曲を演奏。
アン・ルイスの「WOMAN」。
メドレーで百恵ちゃんの「ロックンロール・ウィドウ」と工藤静香の「黄砂に吹かれて」。
その時代の音楽を実際に作り、演奏してきた人たちだけにまったく違和感がない。
「ロックンロール・ウィドウ」のようなストレートな8ビートもお手のもの!
2人のギター・マンのドライビング・ギターが会場をドンドン盛り上げていく!
司会はNACK5の山本昇。山本さんとはSCANDALのコピー・バンド・コンテストなんかで何回かご一緒させているんだ~。短い時間に相手の魅力を引き出してしまうインタビューの達人だ。
ホンワカ~。広規さんのまわりはいつもホンワカしてる~。
カメラを向けるとこの通り!サービス精神も満点!
出演者全員が一言ずつ感想を求められた。みなさんさすが!ごあいさつもお上手!
「広規は休憩ばっかり!」という厳しいご指摘も一部あったが(会場は大爆笑。ちなみに「莫大小(バクダイショウ)」とはメリヤスのこと)、メンバー全員、「楽しい!」という感想で統一された。
やっぱり演奏している方が楽しくなければ、見ている方は到底楽しめない。その点、これほど演る方、見る方ともに楽しめたライブも珍しかったのでは?<後編>でドンドン紹介していくが、誰もが知っている耳慣れた不滅の名曲の連続に、見ているほうも演奏している ような気分に至ったのではなかろうか?
少なくても私はシャッターを切りながら頭の中でギターを弾いていたよ!
出演者がアイテムを持ち寄り物販コーナーも設置され好評を博していた。
※Guitar☆Manの第2回目の公演が3月7日に控えています!
詳しくはコチラ⇒Guitar☆Man公式ウェブサイト
<後編>につづく
(一部敬称略 2013年2月10日 汐留Blue Moodにて撮影)