A NIGHT AT CROCODILE WITH S Four
関雅樹率いるカルテット、Sekiのカルテットということで『S4』。先日レポートした森園勝敏のRepublic Saxophoneと似てそう異ならないバンドだ。
リーダーの関雅樹。
ギターは森園勝敏。
ドラムは岡井大二。
そしてベースは大関明子。
先に「Republic Saxophoneと似てそう異ならない」と書いたが、まさにその通りで、メンバーだけでなく、選曲も似通っている。つまり、この素晴らしい演奏に接するチャンスが2倍あるということだ。
この日もロック、ブルース、フュージョンの代表曲から隠れ名曲までがピックアップされ、とろけるような演奏が繰り広げられた。
関ちゃんは愛用の2187を使用。曲によって2204に切り替える。スペイシーにそしてダイナミックに切り込んでくるギターはいつもの通り。
ソロだけでなく、地味なような派手なような、バッキング・プレイも充実している。
森さんのギター!とにかく素晴らしい!
前回のレポートにも記したが、音数が減って迫力が増すなんてのはこういうレベルの人だけができる芸当。
ず~っとソロを聴いていたいと思わせる真のギター・アーティストだ。
大二さんも素晴らしいプレイ!
音はデカイがまったくうるさくない。いわゆる遠鳴りというヤツやね。エルヴィンみたい。
大二さんのドラミングを見るといつも「西洋っぽさ」を感じてしまう。
見るたびに存在感を増すアキちゃん。
ものすごく重いグルーヴが快感!
アンプはEDENのWT800とD410XST。図太いトーンで演奏に計り知れない重量感を加えた。
この日は対バンが入っていたため1部構成でアンコールを入れて全10曲が演奏された。
まずはベック・ネタ。「Goodbye Prok Pie Hat」と「The Pump」。ポツン、ポツンと音を置いていく森さんの枯れたソロに対し…
ジェット戦闘機が切り込む!(この表現気に入っています)
「ジェット戦闘機」といってもバンバン弾を撃ってすっ飛んでくというワケではないよ。関ちゃんのギターはまったくシュレッディングのカケラもない。鋭いトーンがアクロバチックに会場を飛び交うイメージだ。
そして奇想天外なフレーズ。こちらもいくら聴いていても飽きないソロだ。
セカンドラインでもなんでも来いの大二さんのドラムに導かれて「Cissy Strut」。The Meters。
アキちゃんのベースがガッチリと大二さんのドラムに食い込む!
「Third Degree」…
マイルスのブルース・ワルツ、「All Blues」。
今日はアキちゃんのベース・ソロもガッツリとフィーチュアされた。
ソロも渋い!
フレディ・キングの「Tore Down」。森さんの選曲に影響されてこないだフレディ・キングのライブ盤を買ってしまった。キングさんたちの音源を買うのはアルバート・キングのライブ以来ずいぶん久しぶりのことだ…30年は軽く経ってるな。…というくらいブルースは聴かない。でも、フレディ・キング、カッコよかったナ。
同じきっかけでJ.J.Caleも数枚買った。ハイハイ、恥ずかしながら買ったことありませんでしたよ、この年になるまで。John Caleは買ったことあるけど。それで驚いた。J.J.Caleなのかクラプトンなのか、どちらをフォローしているのかは知らないが、桑田桂祐ってJ.J.Caleの歌い方にソックリなのね。静かな曲ね。もうほとんどモノマネ状態じゃん?やっぱちゃんと勉強してるんね~。
「Danger Zone」から「Promise me the Moon」。
関ちゃんとアキちゃん(名前似てるな)の仲良しアクションが楽しかった~!
そしてアンコール。
「Lady Violetta」。「レディ・ヴァイオレッタ」ではなく「レディ・ヴィオレッタ」。
やっぱりいい曲だよね~。
しかもこのメンバーて演られた日にはタマッタもんじゃござんせん。まだ何百回も聴きたい曲だ。
そして最後は「Palace of the King」。
全10曲。充実の演奏。
森さんは今また体調不良でちょっと第一線から離れたが、すぐに戻ってきてくれるハズだ。
関ちゃんや森さんのライブは、とにもかくにもひとりでも多くの音楽ファンに接してもらいたい。
プライベートのギターの個人レッスンもしているので関雅樹の詳しい情報をチェック!コチラ⇒Seki's Web
関ちゃん、そろそろ禁煙?
(一部敬称略 2013年1月31日 原宿CROCODILEにて撮影)